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「圧力下露点温度」と「大気圧下露点温度」の違い

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「圧力下露点温度」と「大気圧下露点温度」の違い

「圧力下露点温度」と「大気圧下露点温度」の違いを一言で説明すると「配管内の圧縮空気の露点温度」か「大気に放出されたときの圧縮空気の露点温度」であるかの違いになります。
ドレントラブルを防止するための露点温度管理にはこの二つの露点温度の違いを理解することが非常に重要です。

もくじ

1.そもそも「露点温度」とは
  -露点温度の計測方法

2.「圧力下露点温度」とは
  -圧力下露点の計測方法
  -圧力下でのドレントラブル要因
  -圧力下でのドレントラブル対策
  -必要最低限の除湿とは

3.「大気圧下露点温度」とは
  -大気圧下露点の計測方法
  -大気圧下でのドレントラブル要因
  -大気圧下でのドレントラブル対策

4.「圧力下露点温度」と「大気圧下露点温度」の関係
5.おわりに

そもそも「露点温度」とは

空気には窒素や酸素、二酸化炭素といった微量な成分の他に水蒸気が含まれています。
空気に溶けこむことのできる体積あたりの水蒸気量(飽和水蒸気量といいます)は温度によって決まっていて、この温度を「露点温度」といいます。
露点温度は空気中の水蒸気が凝縮して水滴となり始めるときの温度とも言えます。
つまりは圧縮空気の水分量を表す数値ともいえます。

ドレントラブルの原因は圧縮空気がなんらかの要因で冷却され、露点温度を下回ることで空気中の水蒸気が水滴(ドレン)となるためです。
圧縮空気温度が露点温度を下回らないようにシステムを構築することがドレントラブル防止の第一歩となります。

使用時にドレントラブルが発生しないよう圧縮空気中の水分を除去するのがエアドライヤー(圧縮空気除湿装置)です。エアドライヤーを選定する上でも露点温度は重要な温度となります。

ハイグロマスター株式会社では使用方法にあわせたエアドライヤー(圧縮空気除湿装置)を製造および販売しています。製品情報はこちらから。

露点温度の計測方法

露点温度(水分量)を正確に計測するためには「露点計」という計測機器が必要となります。
一般的な温湿度計でも空気中の湿度(水分量)計測は可能ですが、加圧下(圧力下)や圧縮空気を大気に開放したときの露点は計測が難しいため、正確な露点の測定には露点計が使用されます。

「圧力下露点温度」とは

「圧力下露点温度」とは圧縮空気中での露点温度を指します。
つまり、配管やタンク、ホースなどの加圧された空気の露点温度を指します。
圧力下露点温度はエアツールやシリンダの動力源や切削油を吹き飛ばすブローなど一般用途に用いられる空気品質の管理において非常に重要な温度となります。

圧力下露点温度の計測方法

圧力下で露点温度を計測するためには、センサーを圧力下におかなければなりません。
加圧(圧力下)に対応した露点計もありますが、高価です。

また、計測する雰囲気より圧力下露点温度が高い時は雰囲気により計測経路内で結露が発生し正確な計測ができない可能性があります。圧力下露点温度を正確に計測するためには配管に直接接続するか、計測経路を加熱して結露を防止することが必要となります。

 露点とは「水蒸気が凝縮して水滴となり始めるときの温度」ですので、冷却によって除湿を行う冷却式や冷凍式ドライヤーは冷却後の空気温度や冷媒の温度を「露点温度」として表示していることがほとんどです。しかし、実際の露点温度は大きく異なる場合があります。

「ドライヤーで表示されている露点温度は低いのにドレンが出る」と言った場合は冷却は正常に行われていてもドレンと圧縮空気の分離(セパレート)が不十分であると考えられます。充分に分離されなかったドレンが再蒸発することで露点が上昇していたり、ドレンがそのまま飛来しているかもしれません。
こういった場合は露点計で計測しなければ正確な露点温度は計測できません。

当社では納入機器ごとに現場で露点計測を行い、性能を発揮できているか確認を行っています。
また、ドレンが発生してる箇所の調査や診断も行っています。ぜひお問い合わせください。

圧力下でのドレントラブル要因

配管が冷却され「圧力下露点温度」を下回ると結露とともにドレン(凝縮水)が発生し、滞留したドレンによる機器内での錆びや作動不良を招く恐れがあります。
一般用途でのドレントラブルで最も多い原因がこのドレンの滞留によるものです。
また、圧縮空気の湿度は高いことが多いため配管内が乾燥しづらく、滞留したドレンはいつまでも滞留しやすいといった特徴があります。

圧力下でのドレントラブル対策

主にドレンの滞留は圧縮空気が外気や屋内空調といった冷却要因により圧縮空気が圧力下露点温度以下になることにより発生します。事前に圧縮空気を冷却してドレンを除去すれば外気や屋内空調によって冷却されたとしても工場内でドレンが発生することはありません。一般的な除湿機(ドライヤー)では空気を冷却することで露点温度を10℃程度とし、ドレンの発生を防止しています。
当社の冷却式エアドライヤーの製品情報はこちらから。

ただ、10℃までの冷却が必要でしょうか。
冷却要因となる外気や屋内空調より少しでも低い露点温度であればドレンは発生しません。
「冷やしすぎ」はエネルギーのロス、および空気の体積を減少させます。圧縮空気の処理量が多くなるとこの傾向は顕著となります。
そこで常に目標露点温度を一定とするのではなく、冷却要因となる温度を監視し、それより少し低くなるよう必要最低限の除湿を行うことで圧力下露点温度をうまく管理することが省エネにつながります。

必要最低限の除湿とは

弊社の-α°DP型ハイグロマスター
「一般工場でのドレントラブルの要因は外気冷却が大きい。」
「一般工場で使用されるエアー(圧縮空気)は外気温度以下まで冷却されていればドレントラブルは予防できる。」
というコンセプトにより開発された専用のクーリングタワー(冷却塔)からの冷却水を使用して外気温度以下まで圧縮空気の冷却除湿を行う装置です。
屋内空調のない区域が大部分を占める一般的な工場でドレンレスエアーを省エネルギーで実現できます。

また、屋内空調のある工場でも夏期以外で外気追従制御を行うことにより省エネルギーを実現できます。
屋内空調に対応するT型ハイグロマスターやチラーとクーリングタワーを使い分けて更に省エネルギーなIP型ハイグロマスターをラインナップしています。

「大気圧下露点温度」とは

「大気圧下露点温度」とは圧縮空気が大気中に放出されたときの露点温度を指します。
大気圧下露点温度は塗装や乾燥といった用途に用いられる空気品質の管理において非常に重要な温度となります。

大気圧下露点温度の計測方法

圧縮空気を大気圧下に開放した場合の露点温度は0℃以下(露点温度の場合は霜点といいます)となるため、一般的な温湿度計では正確な計測が難しく、露点計が使用されます。
1㎥あたり0.1g以下といった微小な水分を計測するため、水分を吸収しないステンレスやテフロンといった機器で接続する必要があります。

大気圧下でのドレントラブル要因

塗装用途や乾燥(ブロー)用途などではスプレーガンの出口で圧縮空気が断熱膨張し自身の温度とともにまわりの空気の温度を下げてしまいます。
これによりガン先(ガンノズル)での結露や氷結が発生し、これにより塗装不良や塗料のつまり、水滴の付着による製品不良が発生してしまうことがあります。

塗装用途や乾燥用途では圧力下露点温度換算で0℃以下といった一般用途に用いられる圧縮空気より低露点(結露しづらい)の圧縮空気が使用され、配管内でのドレン(凝縮水)滞留が発生しづらく、この問題よりもガン先での結露が問題となるため、塗装用途では「大気圧下露点温度」の管理が重要となります。

大気圧下でのドレントラブル対策

断熱膨張後の空気が露点温度以下とならないように事前に圧縮空気の水分を除去すればドレントラブルが発生することはありません。
冷却式では0℃以下の冷却は難しいため、吸湿剤(吸着剤)と呼ばれる水分を吸着する物質を用いる吸湿式(吸着式)ドライヤー(除湿機)で水分を除去します。
結露や氷結を防止するために断熱膨張後の空気温度が露点温度以下とならないようガン先を暖めたり圧縮空気自体を加熱する方法もあります。

当社の吸着式エアドライヤーの製品情報はこちらから。
弊社では吸湿剤の再生方式の違いにより
C型(ヒートレス型)
C型(加熱再生型)
C型(排熱利用型)の三種類の除湿機をラインナップしています。

「圧力下露点温度」と「大気圧下露点温度」の関係


大気圧下露点は大気に放出したときに圧縮空気が膨張するため水蒸気分圧が下がります。(同じ体積中では水分量が少なくなる:ドルトンの法則)

例えば0.4MPaの圧縮空気を大気圧まで膨張させると、体積は5倍になります。
(一般的に使用される圧力はゲージ圧とよばれ、大気圧を0として表示します。
 PV=一定:ボイルの法則から算出できます。)
圧縮空気に水分が5%含まれていた場合、体積が5倍となるので、単位体積あたりの水分は1/5、1%となります。

こういった理由により、上グラフのように圧力下露点よりも低い値となります。0.7MPaで圧力下22℃DPの露点は大気圧下では-8℃DPとなります。
つまり、この圧縮空気は配管内が22℃以上であれば結露せず、ブローに使用したときに-8℃まで低下しなければ結露しない空気といえます。

文章中の用語についてご不明な点がある場合は技術情報「圧縮空気除湿の基礎知識」、またはお問い合わせをご利用ください。

おわりに

 露点は圧縮空気を運用していく上で非常に重要なもののひとつですが、なかなかわかり辛いものです。
「ドライヤーはついているのにドレンが出る」
「工場でドレンが出て困っているけど、どうしていいかわからない。」
「いつもドレンが出るわけじゃないけど、出るときがある」
といった声もよくお聞きします。

確かにドライヤーで低露点の圧縮空気にすればドレントラブルは防止できます。
しかしながら過品質の空気はエネルギーの増大になり省エネにはなりません。
必要な空気を必要な分だけ冷却することで省エネにつながります。
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当社では現地調査を行い、お客様の使用方法に合わせた圧縮空気の除湿システムの提案も行っております。
お気軽にお問い合わせください。



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