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圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)とは

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圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)とは

圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)とは動力、塗装、乾燥、計装用など幅広く使用されている圧縮空気を除湿し、乾燥させるものです。
JISでは「水蒸気量を減少させ、出口相対湿度を100%未満にすることで圧縮空気の絶対水分量を低減する装置」と定義されています。

もくじ

1.圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)を使用する理由
-圧縮や冷却により発生するドレン
ードレンの除去に必要なドライヤー
ードレンの排出に必要なオートドレン
2.エアドライヤーの分類
3.エアドライヤーの設置場所
4.エアドライヤーの仕様
ー空気入口温度
ー空気使用量(処理流量)
ー圧力
ー露点温度
  ーユーティリティの有無
5.仕様決定後の確認事項
  ー圧力損失やエアブロー
  ー入口フィルターの必要性
6.おわりに

圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)を使用する理由

圧縮や冷却により発生するドレン

 空気圧縮機(コンプレッサー)は周囲の空気を圧縮して高圧の空気を作り出します。空気には窒素や酸素、二酸化炭素といった微量な成分の他に水蒸気が含まれています。
空気に溶けこむことのできる体積あたりの水蒸気量(飽和水蒸気量といいます)は温度によって決まっていて、空気を圧縮すると体積あたりの水蒸気量が増加し、空気中に溶けこめ切れなくなった水蒸気が水滴(ドレン)となって現れます。
 また、飽和水蒸気量は温度の低下とともに低くなるので、圧縮空気が冷却されて温度が低下してもドレンが発生することになります。


ドレンの除去に必要なドライヤー

 圧縮や冷却により発生したドレンがエアシリンダーやエアモーター、ソレノイドバルブ(電磁弁)といった圧縮空気を使用する機器のなかに入り込むと錆びが発生し、機械の寿命の低下や作動不良を招く原因となります。また、除湿が不十分な圧縮空気を塗装に使用するとドレンが塗装面に付着して塗料をはじき、塗装不良を引き起こすこともあります。
食品関係に使用する場合は菌やカビの発生によるリスクが増大します。この厄介者のドレンを除去するのがエアドライヤーなのです。

ドレンの排出に必要なオートドレン

圧縮空気中からドレンを除去するには、装置外にドレンを排出する必要があります。
圧縮空気を無駄にせずにドレンのみを排出する機器として「オートドレン(ドレントラップ)」があります。
ドライヤーには必ずついており、ドライヤー以外にも圧縮空気を使用する直前やドレンがたまりやすい箇所などにも取り付けられます。

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ドレンを手動バルブで抜く場合、圧縮空気も一緒に排出してしまうため大変不経済であり一つ一つドレンを抜くのは大変です。そこで圧縮空気を排出するなくドレンのみを排出する機器として各社からオートドレン(ドレントラップ)が発売されています。

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エアドライヤーの分類

 エアドライヤーには冷却式(冷凍式)と吸着式(吸湿式)、メンブレン(中空糸膜)式があります。
 除湿後に圧縮空気に含まれる水分量によって適した方式は異なります。
 圧縮空気の水分量は主に「圧力下露点温度」や「大気圧下露点温度」で表されます。

 冷却式はエアコンの除湿と同様に冷却して空気中の水分を結露させて除湿を行う方式で、圧力下露点10℃程度の空気が得られます。
 吸着式はお菓子や海苔に入っている乾燥剤と同様に乾燥剤に水分を吸着させて除湿を行う方式で、圧力下露点-20℃程度の空気が得られます。
 メンブレン式は水分は通すが空気は通さない特殊な膜の中に空気を通し、除湿を行うもので圧力下露点5℃程度の空気が得られます。
 当社では圧力下露点10~30℃の冷却式および圧力下露点-20℃以下の吸着式を製造しています。


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「圧力下露点温度」と「大気圧下露点温度」の違いドレン排出種類.png

「圧力下露点温度」と「大気圧下露点温度」の違いを一言で説明すると「配管内の圧縮空気の露点温度」か「大気に放出されたときの圧縮空気の露点温度」であるかの違いになります。

「冷却式」と「吸着式」の違いドレン排出種類.png

弊社で製造している除湿機は除湿方式の違いによって大きく「冷却式」と「吸着式」に分類されます。

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エアドライヤーの設置場所

 エアドライヤーは主にコンプレッサーの空気出口からすぐのところに接続して使用されます。
コンプレッサーとドライヤーの間にレシーバータンクを設けると、レシーバー内で未除湿の空気が結露してドレンが滞留することになります。そうすると圧縮空気を貯められなくなるため、レシーバーとしての機能を果たさなくなり、推奨されません。
 コンプレッサーとドライヤー間の配管をできるだけ短くするのがドレントラブル防止となります。
 どうしても配管が長くなってしまう場合にはオートドレンを設置してドレンを排出する、といった方法があります。

また、小型(75kW)以下のものでは冷凍式ドライヤーを内蔵したコンプレッサーも多く存在しています。
コンプレッサーが複数台になる場合は内蔵型ドライヤーで除湿するよりも別置で一度に除湿した方が省エネになり、かつメンテナンス費用も抑えられます。

エアドライヤーの仕様

 エアドライヤーは様々な種類が存在します。
 選定に当たって主な必要事項は以下のとおりです
  • 空気入口温度(コンプレッサーの出口温度)
  • 空気使用量(処理流量)
  • 圧力
  • 露点温度または使用用途
  • ユーティリティ(電源電圧や冷水、冷却水、蒸気の有無など)

空気入口温度

 空気入口温度が高いほど負荷が大きいため、装置が大きくなります。
 同容量の場合は処理流量が少なくなります。

空気使用量(処理流量)

 空気使用量が多いほど負荷が大きいため、装置が大きくなります。
 同容量の場合は圧力損失の増加、露点温度が上昇します。

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圧縮空気を使用する上で圧力(Pa)、露点温度(℃D.P.)とともによく出てくる単位といて空気流量があります。 空気流量は処理流量ともいわれ、機器によって単位の表記方法が異なります。

 

圧力

 圧力が低いほど負荷が大きいため、装置が大きくなります。
 装置が同じ場合は処理流量が少なくなります。
 コンプレッサーを低圧力化すると省エネには大変効果がありますが、ドライヤー側が対応できないことがあるため、既存の装置の低圧化を行う際には注意が必要です。

露点温度

 低露点であるほど負荷が大きいため、装置が大きくなります。
 また、0℃以下の圧力下露点の場合は吸着式となり、ランニングコストが大幅にアップします。

ユーティリティの有無

 電源はもちろんですが、冷水や冷却水、蒸気といった工場の資産を有効に活用することで工場全体の省エネにつなげることもできます。
 当社では除湿後の圧縮空気を余剰蒸気やコンプレッサーの排熱を利用して体積流量を増加させる空気加熱器HE型もラインナップしています。

仕様決定後の確認事項

 仕様が決定すると
  •  圧縮空気空気接続配管径
  •  装置のサイズ
  •  必要なユーティリティ
  •  圧力損失
 等が決定します。
 ここでは見逃されがちな圧力損失について紹介します。

圧力損失やエアブロー

 エアドライヤーの選定で見逃されがちなのが圧力損失です。
 ドライヤー内での圧力損失が大きいものは、コンプレッサーの設定圧力を高くしなければならないため、消費電力が増大します。
 また、ヒートレスドライヤーやメンブレンドライヤーと呼ばれるドライヤーはドライヤー単体では非常に消費電力が少ない(または0)であるものの、コンプレッサーの空気を分流させて除湿を行うため、実際に使用できる圧縮空気の量が減少するため、ワンランク大きなコンプレッサーが必要になることもあります。
単体での消費電力が少なくとも、コンプレッサーの消費電力が多くなっては省エネにはなりません。

入口フィルターの必要性  

理由1:錆びやゴミによる閉塞の防止
最近のエアドライヤーは小型化により流入してくる圧縮空気内の錆びやごみによりドライヤー内の冷却器に閉塞が発生しやすくなっています。
この閉塞を防止するため、入口にフィルターが必要になる機種も多くあります。フィルターの取り付けにより圧力損失が増大し、コンプレッサーの消費電力を増大させます。

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工場の動力費に占めるコンプレッサー動力は20~30%とも言われ、コンプレッサー動力費の低減は工場全体の省エネに大きく寄与します。 動力費を抑え、省エネを実現するために高効率かつ適正な圧力範囲を持った空気圧縮機を選択することはもちろんですが、圧力損失を抑えることも重要です。

理由2:過飽和水の除去
エアドライヤーに錆びやゴミの他に過飽和水が流入すると性能が低下することがあります。
過飽和水とは冷却により発生した圧縮空気中のドレンを指します。

一般的な冷却式ドライヤーの処理空気量では冷却負荷の大きい過飽和水を考慮していないため、過飽和水がドライヤーに流入すると余計に冷却が必要となり性能低下を引き起こすことがあります。

しかしながらコンプレッサーにはドレンを完全に分離する機構を持つものは少なく、吐き出される圧縮空気には多くの過飽和水が含まれます。
この過飽和水を除去するためにも入口フィルターが必要となるエアドライヤーが多くあります。
「ドライヤーをつけているのにドレンが出る」というのは入口の過飽和水の存在があるかもしれません。

弊社の冷却式エアドライヤーでは飛来してくる錆びやゴミ、過飽和水に強い構造であるため、入口フィルターを必要とせず、省エネかつ経済的です。

おわりに

機械の寿命の低下や作動不良、塗装不良の防止のため、エアドライヤーは必要です。
しかしながら
「エアドライヤーはついているのにドレンが出る」
「工場でドレンが出て困っているけど、どうしていいかわからない。」
「いつもドレンが出るわけじゃないけど、出るときがある」
といった声もよくお聞きします。
当社では現地調査を行い、お客様の使用方法に合わせた圧縮空気の除湿システムの提案も行っております。
お気軽にお問い合わせください。

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