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圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)とは

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公開 2018.10
更新 2020.02 関連する計算項目を追加
     2020.03 吸着式ドライヤーの記事を追加
   2020.07 加筆訂正

圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)とは

圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)とは動力、塗装、乾燥、計装用など幅広く使用されている圧縮空気を除湿し、乾燥させるものです。
JISでは「水蒸気量を減少させ、出口相対湿度を100%未満にすることで圧縮空気の絶対水分量を低減する装置」と定義されています。

エアドライヤーで圧縮空気を除湿する方法は大きく分けて冷却式、吸着式、メンブレン式の3つに分けられます。
それぞれ異なった原理を用いることで特徴が分かれます。


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圧縮空気中の水分を吸湿材(吸着材)で吸着し、除湿を行う除湿機が吸湿式(吸着式)ドライヤーです。 吸着式ドライヤーとも呼ばれおり、吸着材の再生にヒーターを使用しないものを特にヒートレスドライヤーと呼びます。

もくじ

1.圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)を使用する理由
2.圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)の分類
3.圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)の設置場所
4.圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)の仕様
5.仕様決定後の確認事項
6.おわりに

圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)を使用する理由

圧縮や冷却により発生するドレン

 空気圧縮機(コンプレッサー)は周囲の空気を圧縮して高圧の空気を作り出します。空気には窒素や酸素、二酸化炭素といった微量な成分の他に水蒸気が含まれています。
空気に溶けこむことのできる体積あたりの水蒸気量(飽和水蒸気量といいます)は温度によって決まっていて、空気を圧縮すると体積あたりの水蒸気量が増加し、空気中に溶けこめ切れなくなった水蒸気が結露し、水滴(ドレン)となって現れます。
また、冬の寒い日に暖かい部屋では窓が結露するように、圧縮空気が冷却されて温度が低下してもドレンが発生することになります。


ドレンの除去に必要なドライヤー

 圧縮や冷却により発生したドレンがエアシリンダーやエアモーター、ソレノイドバルブ(電磁弁)といった圧縮空気を使用する機器のなかに入り込むと錆びが発生し、機械の寿命の低下や作動不良を招く原因となります。また、除湿が不十分な圧縮空気を塗装に使用するとドレンが塗装面に付着して塗料をはじき、塗装不良を引き起こすこともあります。
食品関係に使用する場合は菌やカビの発生によるリスクが増大します。この厄介者のドレンを除去するのがエアドライヤーなのです。

ドレンの排出に必要なオートドレン

圧縮空気中からドレンを除去するには、装置外にドレンを排出する必要があります。
圧縮空気を無駄にせずにドレンのみを排出する機器として「オートドレン(ドレントラップ)」があります。
ドライヤーには必ずついており、ドライヤー以外にも圧縮空気を使用する直前やドレンがたまりやすい箇所などにも取り付けられます。

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ドレンを手動バルブで抜く場合、圧縮空気も一緒に排出してしまうため大変不経済であり一つ一つドレンを抜くのは大変です。そこで圧縮空気を排出するなくドレンのみを排出する機器として各社からオートドレン(ドレントラップ)が発売されています。

エアバイディングと均圧

エアバイディング(空気障害)が発生するとドレンが正常に排出されません。エアバイディング(空気障害)とはドレン排出装置(オートドレン)内の空気層がうまく抜けないために発生します。

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圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)の分類

 圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)には冷却式(冷凍式)と吸着式(吸湿式)、メンブレン(中空糸膜)式があります。
 除湿後に圧縮空気に含まれる水分量によって適した方式は異なります。
 圧縮空気の水分量は主に「圧力下露点温度」や「大気圧下露点温度」で表され、ドライヤーの選定にはまず露点温度が重要となります。 
 冷却式と吸着式、圧力下露点と大気圧下露点についての詳細は下記コラムを参照してください。
 

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弊社で製造している除湿機は除湿方式の違いによって大きく「冷却式」と「吸着式」に分類されます。



 冷却式はエアコンの除湿と同様に冷却して空気中の水分を結露させて除湿を行う方式で、圧力下露点10℃程度の空気が得られます。
 
 吸着式はお菓子や海苔に入っている乾燥剤と同様に乾燥剤に水分を吸着させて除湿を行う方式で、圧力下露点-20℃~それ以下程度の空気が得られます。
 
 メンブレン式は水分は通すが空気は通さない特殊な膜の中に空気を通し、除湿を行うもので圧力下露点5℃程度の空気が得られます。
 当社では圧力下露点10~30℃の冷却式および圧力下露点-20℃以下の吸着式を製造しています。
 エアドライヤーとして一般的な冷却式と吸着式についての詳細は関連するコラムをご覧ください。


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圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)の設置場所

 エアドライヤーは主にコンプレッサーの空気出口からすぐのところに接続して使用されます。
コンプレッサーとドライヤーの間にレシーバータンクを設けると、レシーバー内で未除湿の空気が結露してドレンが滞留することになります。そうすると圧縮空気を貯められなくなるため、レシーバーとしての機能を果たさなくなり、推奨されません。
 コンプレッサーとドライヤー間の配管をできるだけ短くするのがドレントラブル防止となります。
 どうしても配管が長くなってしまう場合にはオートドレンを設置してドレンを排出する、といった方法があります。

また、小型(75kW)以下のものでは冷凍式ドライヤーを内蔵したコンプレッサーも多く存在しています。
コンプレッサーが複数台になる場合は内蔵型ドライヤーで除湿するよりも別置で一度に除湿した方が省エネになり、かつメンテナンス費用も抑えられます。

エアドライヤーの仕様

 エアドライヤーは様々な種類が存在します。
 選定に当たって主な必要事項は以下のとおりです
  • 空気入口温度(コンプレッサーの出口温度)
  • 空気使用量(処理流量)
  • 圧力
  • 露点温度または使用用途
  • ユーティリティ(電源電圧や冷水、冷却水、蒸気の有無など)

空気入口温度

空気入口温度が高いほど負荷が大きいため、装置が大きくなります。
同容量の場合は処理流量が少なくなります。
一般的に40℃前後を標準として設計されます。
それ以上の温度は「高温仕様」として流通しています。
ハイグロマスターでは様々な空気入口温度に対応しており、お客様の仕様にあったハイグロマスターをご提案いたします。
100℃を超えるコンプレッサーの空気を利用して吸着材の再生を行う排熱利用式や高温の空気と除湿済みの空気を熱交換し、ボリュームアップすることでコンプレッサーのロード時間を低減する空気加熱器HE型などもラインナップしています。

空気使用量(処理流量)

空気使用量が多いほど負荷が大きいため、装置が大きくなります。
同容量の場合は圧力損失の増加、露点温度が上昇します。
また、空気は気体であるため、圧力、温度、湿度によって体積が異なります。
そのため、「どの基準の流量なのか」を決定する必要があります。

ハイグロマスターではお客様の仕様に合わせたエアドライヤーを製作したします。
流量が不明な際は現地調査と過去に蓄積されたデータをもとに最適な流量を算出いたします。

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流量の換算(2020.2追加)
 

圧力

圧力が低いほど負荷が大きいため、装置が大きくなります。
装置が同じ場合は処理流量が少なくなります。
コンプレッサーを低圧力化すると省エネには大変効果がありますが、ドライヤー側が対応できないことがあるため、既存の装置の低圧化を行う際には注意が必要です。

関連する各種計算

圧力の変換(2020.2追加)

露点温度

低露点であるほど負荷が大きいため、装置が大きくなります。
また、0℃以下の圧力下露点の場合は吸着式となり、ランニングコストが大幅にアップします。
「どのぐらいの露点温度の空気がどのくらい必要なのか」はエアドライヤーの仕様を決める際に非常に重要な指標となります。
さらに、不適切な品質の空気を供給し続けることは省エネにも生産する製品品質の向上にもつながりません。
適切な露点温度を見極めることが重要となります。
ハイグロマスターでは、豊富な知識と経験を元にお客様の仕様用途、使用状況にあわせた最適なエアドライヤーをご提案いたします。
是非お問い合わせください。


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ユーティリティの有無

 電源はもちろんですが、冷水や冷却水、蒸気、空調水といった工場の資産を有効に活用することで工場全体の省エネにつなげることもできます。
 当社では除湿後の圧縮空気を余剰蒸気やコンプレッサーの排熱を利用して体積流量を増加させる空気加熱器HE型もラインナップしています。

仕様決定後の確認事項

 仕様が決定すると
  •  圧縮空気空気接続配管径
  •  装置のサイズ
  •  必要なユーティリティ
  •  圧力損失
 等が決定します。
 ここでは見逃されがちな圧力損失について紹介します。

圧力損失やエアブロー

エアドライヤーの選定で見逃されがちなのが圧力損失です。
圧力が0.1MPa下がるとコンプレッサー動力費は7%低下するといわれています。
ドライヤー内での圧力損失が大きいものは、コンプレッサーの設定圧力を高くしなければならないため、消費電力が増大します。
ドライヤー自体の消費電力はおおよそコンプレッサー動力の2~3%程度といわれており、ドライヤーでの省エネよりコンプレッサーの低圧化が省エネの手法として一般的なのはこのためです。

また、ヒートレスドライヤーやメンブレンドライヤーと呼ばれるドライヤーはドライヤー単体では非常に消費電力が少ない(または0)であるものの、コンプレッサーの空気を分流させて除湿を行うため、実際に使用できる圧縮空気の量が減少します。そのため、ワンランク大きなコンプレッサーが必要になることもあります。
単体での消費電力が少なくとも、コンプレッサーの消費電力が多くなっては省エネにはなりません。

入口フィルターの必要性  

理由1:錆びやゴミによる閉塞の防止
最近のエアドライヤーは小型化により流入してくる圧縮空気内の錆びやごみによりドライヤー内の冷却器に閉塞が発生しやすくなっています。
この閉塞を防止するため、入口にフィルターが必要になる機種も多くあります。フィルターの取り付けにより圧力損失が増大し、コンプレッサーの消費電力を増大させます。

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工場の動力費に占めるコンプレッサー動力は20~30%とも言われ、コンプレッサー動力費の低減は工場全体の省エネに大きく寄与します。 動力費を抑え、省エネを実現するために高効率かつ適正な圧力範囲を持った空気圧縮機を選択することはもちろんですが、圧力損失を抑えることも重要です。

理由2:過飽和水の除去
エアドライヤーに錆びやゴミの他に過飽和水が流入すると性能が低下することがあります。
過飽和水とは冷却により発生した圧縮空気中のドレンを指します。

一般的な冷却式ドライヤーの処理空気量では冷却負荷の大きい過飽和水を考慮していないため、過飽和水がドライヤーに流入すると余計に冷却が必要となり性能低下を引き起こすことがあります。

しかしながらコンプレッサーにはドレンを完全に分離する機構を持つものは少なく、吐き出される圧縮空気には多くの過飽和水が含まれます。
この過飽和水を除去するためにも入口フィルターが必要となるエアドライヤーが多くあります。
「ドライヤーをつけているのにドレンが出る」というのは入口の過飽和水の存在があるかもしれません。

弊社の冷却式エアドライヤーでは飛来してくる錆びやゴミ、過飽和水に強い構造であるため、入口フィルターを必要とせず、省エネかつ経済的です。

おわりに

機械の寿命の低下や作動不良、塗装不良の防止のため、エアドライヤーは必要です。
しかしながら
「エアドライヤーはついているのにドレンが出る」
「工場でドレンが出て困っているけど、どうしていいかわからない。」
「いつもドレンが出るわけじゃないけど、出るときがある」
といった声もよくお聞きします。
当社では現地調査を行い、お客様の使用方法に合わせた圧縮空気の除湿システムの提案も行っております。
お気軽にお問い合わせください。

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