確実にドレンを排出するオートドレン弁(オートドレン)SD-B
オートドレントラップ (オートドレン)「SD-B」 は、フロート構造の自動式ドレントラップです。
動力を使わずエアーブローも無いのでエネルギーロスの少ない省エネタイプなうえ作動部が一カ所だけのシンプルな構造であるため耐久性に優れ、長時間の連続使用においても確実に作動します。
コンパクトサイズですが排出孔が大きく大排出量を実現しますので、圧縮空気のドレン抜きとしてレシーバータンク・エアードライヤー・空気配管等に幅広くご利用いただけます。
当社の冷却式除湿装置、ハイグロマスターでも標準で採用している信頼性の高い製品です。
オートドレンの種類と必要性については
コラム:圧縮空気のドレン処理とドレン排出機構
をご覧ください。
関連するコラム
圧縮空気を扱う際にどうしても問題となるドレン。ドレンを上手に処理しなければコンプレッサーの短寿命、製品の不良や機器の故障、しいては環境汚染につながります。
エアバイディング(空気障害)とはドレン排出装置(オートドレン)内の空気層がうまく抜けないためドレンが正常に排出されない状態を指します。
圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)とは動力、塗装、乾燥、計装用など幅広く使用されている圧縮空気を除湿し、乾燥させるものです。
オートドレン弁(オートドレン)SD-Bの特徴

電源不要
電源なしに確実にドレンを排出します。

故障が少なく長寿命
稼動部が1ヵ所のみのシンプルな構造で耐久性に優れています。

メンテナンスが簡単
特殊な工具なしに簡単に分解、洗浄することができます。

エアーロスがない
圧縮空気の漏れがなく、ドレンのみを排出します。
作動原理
- 流入口Aより入ったドレンは、本体下部に溜ります。
- ドレンがある程度滞留するとフロートGは上昇します。
- ブロートGと連動しているフロートレバーFにより排出管のバルブEが開になり、
排出口Dから外部に自動的にドレンが排出されます。 - 排出が終るとフロートGが下降して排出口が閉じられます。
ドレン弁はボルト(M14)で接合されており、OリングIでシールされています。
Oリングは分解整備後再使用が可能です。
このドレン弁には均圧配管が必要です。
均圧配管の必要性については
コラム:エアバインディングと均圧
をご覧ください。
仕様
型式 | :SD-B |
ボディ材質 | :AC-4C (アルミニウム合金) |
使用可能流体 | :圧縮空気、天然ガス等、オイルフリー又は比較的粘度の低い油を含むドレン(高い腐食性の無いこと) |
設置方法 | :水平設置 |
ドレン流入方向 | :水平 |
最高使用圧力 | :1MPa |
使用温度範囲 | :-20℃~80℃(但しドレンが凍結しないこと) |
ドレン入口配管径 | :Rc 3/4" (20A) |
ドレン出口配管径 | :Rc 1/4" (8A) |
均圧配管径 | :Rc 1/2" (15A) |
寸法 | :195mmL × 128mmW × 188mmH |
配管例
この回路は弊社の除湿装置ハイグロマスターに設置したときの設置例です。
- [A]Y形ストレーナー・・・ドレン内の大きな錆びやゴミなどでドレン弁が閉塞しないために取り付けられています。
- [B]均圧回路(下図シンフレックスチューブ部)・・・ドレン回路が満水になった際でも確実に排出するために接続されています。
- [C]Y形ストレーナー一次側バルブ(25A)・・・タンク内が充圧中でもドレン弁が清掃できるように取り付けられています。
- [D]均圧弁(8A)・・・タンク内が充圧中でもドレン弁が清掃できるように取り付けられています。
- [E]ドレン受けバルブ(25A)・・・ドレンバイパスバルブ(25A)[F]を開にしたとき、ドレン受けからのドレン噴出を防止するために取り付けられています。
- [F]ドレンバイパスバルブ(25A)・・・清掃などでドレン弁をバイパスが必要な際に開けます。
- [G]サイトグラス・・・ドレンレベル確認用です。サイトグラスにドレンが確認できた場合、ドレン弁が閉塞、排出不良が発生していると判断できます。
- [H]Y形ストレーナー抜きバルブ(15A)・・・ドレン弁が充圧している際に清掃する場合の圧力及び配管経路内の残留ドレンを安全に抜くために取り付けられています。
回路内の各バルブは装置側が充圧時でも清掃を行えるように取り付けられていますので、バルブを取り付けることを推奨します。